沖縄豊見城市立 豊見城中学校中1絵画嘉手苅 さほ
奈良斑鳩町立 斑鳩中学校中3非戦非核安藤 陽華

希望

「人間」が起こした戦争に苦しみ、悲しい経験をしたのは、私たち「人間」だけなのだろうか。私は学校で人権の日や平和学習の時などに戦争について学び、考えてきた。
平和の礎には沖縄戦で亡くなった「人々」の氏名が刻まれている。糸数アブチラガマで平和学習をした時は当時の「人々」の思いなどを考えた。私は「夾竹桃物語」を読むまで戦争で死んでいった「動物」や「植物」の思いは考えたことがなかった。物語の少年が、キョウチクトウに「わすれていてごめんね」とささやいた場面に気づかされた。「人間」が起こしてしまった過ちによって消えていった多くの「動物」や「植物」の命を「わたしたち人間が忘れてはいけない」と。
物語の犬たちに感動した。自分の体が火傷で毛が半分ぐらいになっていても、キョウチクトウに一生懸命水をかけていた。犬たちは自分を犠牲にしてまでキョウチクトウを助けようと必死だった。自分だったらできないこの行動に感銘を受けた。しかし、自分がもし、犬たちの立場だったら、人間を恨んでいると思った。人間が戦争さえしていなければ消えずに済んだ命だったからである。私は人間なので動物や植物の気持ちはわからない。けれど、自分がこの生き物たちの仲間だったとしたら「もう二度と、戦争で仲間を失いたくない」と思うだろう。そして、私たち人間も同じ様にそう思っているはずだ。
物語の中に「希望」という言葉がある。これは、動物や植物、たくさんの命が原子爆弾で消えてしまっていることに人々が気づき、反省して世界中から戦争がなくなる平和な未来のことだと考えた。
私は平和な未来のために、核兵器などについてより深く学び、世界中の人々や次世代に戦争は生き物みんな辛く、悲しいものであり、忘れてはいけないものだと伝えていこうと思う。そして、「希望」を増やしていきたい。

沖縄豊見城市立 豊見城中学校中2感想文宮里 栞奈